中央アジア・ゲックレン族の花嫁行列

手織り絨毯

イランの北東ギュルゲンやトルクメニスタンのカラカリン地方、ウズベキスタンの一部に居住するトゥルクメン系ゲックレン族のテントバンドです。

                         19世紀末のトルクメン花嫁行列

細かく区切られた連続セクションの一つに駱駝を引く人々のデザインはトルクメン族の花嫁行列(gelin alyjy)の様です。

トルクメンの花嫁行列は、遊牧民文化を象徴する重要な習俗の一つです。花嫁が実家から花婿側の家へ移動する際の行列ですが、先頭の駱駝や馬上の花嫁はケテニと呼ばれる豪華な赤いシルクの衣装や魔除け祈願の銀製の装身具や護符で身を飾り家族・親族・祝福の歌を奏でる楽師などが後に続きます。駱駝や馬もキリムやカーペット(アスマリク)で飾られ行列を彩ります。カーペットやキリムは持参金として一族の織り技術の高さを示すためにも重要な行列のアイテムです。
日本でもかつて武士社会の輿入れと言う習慣が有ったり、近世では地方によって同様の習俗が有ったようですが、現在は地域文化の保護・復活の目的で地域行事やお祭りの中で行われているに過ぎません。しかし現在85歳位の方が60年程前には飾り立てたトラックに家財道具を載せて嫁入りしたとの話を聞きましたので日本の花嫁行列も地方に拠ってはそうそう古い話でも無さそうです。

歴史的にゲックレンはテッケやヨムートなど他のトルクメン系の遊牧民と同様遊牧生活を送ったり時に人身売買を行ったりしましたが、他のトゥルクメン系部族よりも早く農業・牧畜による定住を始め豊かで安定した生活を送るようになります。
現在は花嫁も駱駝では無く高級車で運ばれる時代になりましたが、トゥルクメン社会では絨毯に表現される駱駝を先頭にした花嫁行列は今も遊牧民族文化の象徴です。


お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッベ

*アスマリク(Asmalyk)とは婚礼時に花嫁を乗せる駱駝の左右の側面を装飾する為に作られる五角形の形をした特別なキリム・絨毯です。
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