ヤラメーの絨毯と言えば階段状・ジグザグ状の菱形を鉤の連続柄(ドラゴンの爪と言われていますが?)で縁取ったようなメダリオン(魔除けの意味を持つと言われる)が印象的な絨毯です。三つの連なったメダリオン(セ・トランジ)も一般的です。そのデザインはシラーズ・カシュガイの絨毯や現行のアバデの絨毯を思わせるようなものですが、経糸・緯糸・パイルともに柔らかいウールを使って織りもトライバルラグとしては丁寧に織られているようです。現在はファールス地方に定住している人々ですが、遊牧時代の伝統(手紡ぎ・染色・素材・織り)を色濃く残している絨毯に感じます。又、濃淡の有る赤・青・緑・黄茶系を使い分けフィールドはアバデの様に鳥・星・ボテ・昆虫・花など沢山のモチーフで埋め尽くされている物が多く明るくて楽しい印象がする絨毯です。
この絨毯を一枚敷くだけでお部屋のイメージがすっかり変わってしまう程の力が有りますね~。
遊牧民は元々国境も関係なく生活して居り、日本で言うところの古事記や日本書紀のような歴史書が有るわけも無く歴史や出自は至極曖昧で諸説あるようですが、一説によればヤラメは絨毯織りの名手ルリ族の出自で、良い絨毯織り技術を受け継いで居りカシュガイの絨毯に多くの影響を与えたとの事です。カシュガイの絨毯と比べてみるととても納得の一説ですが、カシュガイから分かれて定住した人々と言う説も有ります。皆さんは如何お考えでしょうか?カシュガイ自体が中央アジアのトゥルク系の人々と言う説がありますが、確たる証拠は有りません。確実にはどこから来たかも判かっていないのです。
*手織り絨毯や遊牧民の歴史は常に判明することが無い或る一説になりますね。
お使いください‼手織り絨毯
フロムギャッベ