多分初めて触れたペルシャ絨毯は中学一年生の時です。中学に入学して初めて机を並べたのがY君でした。とても恥ずかしがり屋で繊細な電車好きの少年でした。中学二年生になるとクラス替えであまり会う機会はなくなりましたが、時折私を見かけては声を掛けてくるのですが、<何だよ~>と返すと恥ずかしそうな素振りを見せてはニコニコしながら去ってしまう程シャイな少年でした。
そんなY君の家に数人の友達とバスに乗って確か2度行ったことが有ります。そこで壁に貼られた絨毯を初めて見ました。<なんでお前ん家は絨毯を床に敷かないで壁に掛けているんだ?変なの、、、>位の事を言うと又恥ずかしそうに笑うだけでした。その後、自分が絨毯売りをするとは思いもしない頃の思い出です。
Y君の家はテレビコマーシャルを流す程有名な企業のオーナーでY君のお爺さん・お父さんがパリ支社に社用で行ってあちらで覚えた手織り絨毯の壁飾りの使い方だったのかと想像します。
1960年~1970年頃のイランのクムかイスファハンあたりの絨毯だったのでしょうか??
その後一度も会う機会は有りませんが、恥ずかしそうにニコニコして去っていく姿を思い出します。絨毯にもY君にも出来ることならもう一度会ってみたいものです。