日本から遠く離れた南コーカサス親日三国の1つにアルメニアが有ります。古代アレキサンダー大王の時代から周辺の時の強国に干渉されながらもキリスト教を国教として守り抜いた国です。現在手織り絨毯とはあまり結び付かないイメージの国ですが、実は手織り絨毯史に大きな足跡を残して居ます。

kum kapi
アルメニア人による手織り絨毯はロリパンバクなど本国アルメニアで織られたコーカサス絨毯は勿論名高いのですが、ペルシャ絨毯の復興期にはシルクロード貿易で築きあげた国際ネットワークを活かしてタブリーズ商人と共に一役も二役も担った復興の立役者です。ペルシャ絨毯の歴史に於いてタブリーズ・マララン絨毯やリリアン絨毯としても足跡を残して居ます。
実はトルコ・オスマン朝最後で最高の宮廷絨毯と言われるクムカプ絨毯もアルメニア人によるものです。
オスマン朝で花開いたイスタンブール・クムカプのメタルブロケード絨毯 9万6千ユーロで落札.
クムカプ絨毯は19世紀の後期から20世紀前半にかけて、イスタンブールのクム・カプ地区(アルメニア人居住区)の絨毯工房で作られた手織り絨毯ですが、トルコの高級絨毯の代名詞ヘレケをも凌ぐ技を持って織られた絨毯でアンティーク市場では高価な取引が行われています。サファビー朝やオスマン朝の宮廷絨毯を徹底的に研究し,特にメタルブロケード(金属糸地織り)技法を使って精緻に描かれた文様を持つクムカプのシルク絨毯はトルコ最高の宮廷絨毯と言われています。
作られた当時から多大な時間を掛けた非常に高価な絨毯ですので、タペストリーとしての来歴が多くとても良い状態で残って居ります。
メタルブロケード技法とはフィールドの地と文様帯の地に金属糸を巻き付けた糸によるブロケードを施し文様を浮き立たせた豪華絢爛なシルク絨毯ですが、非常に緻密に織られて居り、時に200万ノット〜300万ノットにも及ぶ事が有ります。多くは作者のサインが織り込まれて居りZareh Penyamin・Tossounianトゥスニアン・Hagop kapoudjian.といった有名サイン入りは有名オークションハウスで時に数百万・数千万~億という驚く様な価格で落札されています。

アヴェディス・タミシュジアン 2019年クリスティーズで£20,000で落札

トゥスニアンによるVivid Sultans Head – 2016年サザビーズで£20,000で落札

ザレ・ペニャミン作『スルタンズ・ヘッド』 – 2024年にクリスティーズで£277,200で落札

ハゴップ・カプジアンイスタンブール1900年頃 78,120 pond

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フロムギャッベ
