手結びの絨毯(ハンド ノッティッド カーペット)は
北アフリカから中東・アジア一帯の地域で織られておりますが、
手織り絨毯・緞通・オリエンタルカーペット・ペルシャ絨毯・・・
トライバルカーペット、ヴィンテージ絨毯など
色々な呼び方がされて居り判り難いと思いますのでまとめてみたいと思います。
*まず初めに(ベルギー織り・ウィルトン織り)や(トルコやイラン製の半手織り半マシン織り)は手織り絨毯の範疇に入らない機械織り絨毯ですのでココでは省きます。*
手織り絨毯の生産地の中で一番西に位置するのが
北アフリカの①ベルベル絨毯(チュニジアやモロカン)です。
東に行くにつれて
②トルコ絨毯③アゼルバイジャン絨毯④ペルシャ絨毯
⑤トゥルクメニスタン絨毯⑥アフガ二スタン絨毯
⑦パキスタン絨毯⑧チベット・ネパール絨毯
⑨インド絨毯⑩中国絨毯 などが挙げられます。
手織り絨毯は名前の通り一番広義で使われますので、上記の①から⑩迄すべてが含まれます。
緞通とは⑩中国で作られるカービング技法を用いた手織り絨毯に対して日本でつけた和製の呼び名です。
*中国西域のウイグル自治区イスラム圏(ホータン辺り)で織られる絨毯はこれに含みません。*
*中国段通を手本にした日本製の手織り絨毯も緞通と言います。*
オリエンタルカーペットは西洋人から見た東洋の手織り絨毯の総称ですので②から⑩迄含まれます。
ペルシャ絨毯④はイランで手織りされた物のみに使われます。良く間違われるのが、トルコやパキスタンなどの絨毯をペルシャ絨毯と言ってしまうことです。ペルシャはイランの旧国名ですのでイラン以外の国で織られた絨毯はそれぞれトルコ絨毯・パキスタン絨毯となります。
トライバルカーペットは<部族の絨毯>の意味ですがイランやアフガニスタンあたりの遊牧系の少数民族の織る絨毯をいわゆる都市や町の名前で呼ばれる絨毯と大別してこのように呼びます。判り易い例ではイランやアフガニスタンのバローチ族の絨毯やイランのカシュガイ・バクティアリ・アフシャル族などの絨毯です。イラン製ギャッベもこれに含まれます。
*①から⑦の内の一部の少数民族系・遊牧民系の絨毯がこう呼ばれます。*
ヴィンテージ絨毯は早く言えば中古品(used)の事です。100年経てばアンティークと言えますが40年・50年の絨毯は現地の感覚ではすり減った中古品のイメージで安価です。勿論未使用品や100年近く経つ文字通りの価値ある物も少数有り状態と質次第では価値が高い物も有ります。現在国内でオールドギャッベと呼ばれていますが、古いギャッベの中から選別されて現地で充分な洗いを含むメンテナンスを施されて輸入されている物などは希少性からそれなりの価格が致します。欧米は土足の生活習慣があり中古品の需要が以前から高かったのですが、日本でも近年は古着などリサイクル品が生活に浸透して新品への執着も無くなり絨毯の中古品を専門に扱う業者も現れて人気のアイテムとなって来ています。
*①から⑩迄全て含まれます。*
お使いください!!手織り絨毯
フロムギャッベ