- スウェーデンは手織り(平織り)が盛んな国で日本でも1980年代にスウェーデン織り教室などが、流行っていました。そんなスウェーデンで中世より発達した手織り絨毯の話です。
- 北欧のミッドセンチュリーの家具を専門に扱う家具屋さんで時折見かける珍しい手織り絨毯にRya絨毯が有ります。
9世紀・10世紀頃にスカンジナビアから西ヨーロッパで大活躍したヴァイキング商人によってもたらされたペルシャやトルコ辺りの絨毯を基に15世紀ごろからスウェーデンで織られ始めた様です。寒いこの地域では毛皮の代わりになるような非常に長い毛足が根付いた様です。勿論羊毛100%で左右対称結び(トルコ結び)で丈夫に織られて居り3㎝から9㎝位のパイル長が有ります。恐らく当初は防寒のガウンや寝具の様な使い方がされたのではないでしょうか?
ヴァイキングと言うと海賊のイメージを受けますが、実は交易商人の面が強く航海に長けた彼らの活動はアイルランド・イングランドやイタリア、東アジア・中東、北アフリカまで達していました。 - スカンジナビアは寒くあまり農業には好適とは言えない地域であり航海による南下という自然な発展だったのではないかと思います。
Ryaはスウェーデンから始まりましたが、デンマーク・フィンランドなどスカンジナビア一帯で織られました。
現在もスカンジナビアの国々は人口も少ない国でありながらその商業デザイン力が高く評価されて、家具インテリア・眼鏡・時計・文具など多くの商品や企業がヴァイキング商人のように世界中で活躍して居ります。
お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッべ
*スウェーデンは人口1000万人余りの小国ながら家具インテリアのIKEAやファションのH&Ⅿや自動車のVolvoなど世界的企業が有りますね。
*手織り絨毯界で毛足(パイル)長競争をするとモロッコのベニワレン族の絨毯・ウズベキスタンのジュルキルとスカンジナビアンリヤが3大本命かな? 商業化される前の1970年代頃までのペルシャンギャッベも毛足の長さではかなり良い線でした。