ペルシャ(イラン)の南西のファ-ス地方で19世紀に織られた<カシュガイ・シェカルー>と呼ばれる絨毯が有ります。ギャッベ(Gabbeh)の中でも織りの細かい物の一種としてロリバフトやカシュクリと言う分類と比較されますが、細かい織りと言う意味のロリバフトやカシュガイ族を構成する一派のカシュクリと言う族名と違って名前の出処は良く判りませんが、19世紀の古いギャッベの一種でウールオンウール、草木染の落ち着いた雰囲気を持つアンティーク品に対して用いられています。
ギャッベの典型的なモチーフである生命の樹や未来・希望・繁栄を願う女の子のデザイン,そしてボテなども使われますが、コーカサスやシャーサヴァン,ルリ族の絨毯などにも共通するメムリンクのギュルやファース地方の他の部族の絨毯にも良く使われるアシュカリ・ボーダーも特徴的です。
通常のギャッベと比べると織りが細かいので厚みは薄くしなやかで洗練されたイメージです。

お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッベ
*中世フランドルの絵描きハンス・メムリンクの絵の中の絨毯に織り込まれた紋章をメムリンクのギュルと呼びます。階段状のテュルクメン系ギュルの周囲が鉤型で装飾されています。