ミリシン(Mirishin)絨毯で有名なイラン・ハマダン州のマラヤー絨毯は19世紀の終わりから20世紀の前半にかけて欧州の輸入需要に応えて盛んに生産されました。経糸コットンにウールパイルを16~20万ノット程度でペルシャ結びした家庭内で作られた所謂厚みのあるヴィレッジカーペットです。メダリオンやオールオーバーの構成に幾何学模様、花・草、ボテ、ヘラティと言ったモチーフが主ですが、豊かな色彩感覚と独創性に富んだデザインが魅力です。アンティークとしての評価も高く他のハマダン絨毯に比べて織りが細かいミリシン産マラヤー絨毯は世界の有名美術館に収蔵されています。

上野 東京国立博物館
*東京国立博物館にも19世紀の末(200X125cm)と20世紀初頭(250X160cm)の30数万ノットの非常に細かい織りのマラヤー絨毯が2枚収蔵されていると情報が有りますので出来れば見てみたいと思っているのですが、直接電話しても<博物館の公式ホームページで検索して下さい。>との回答のみで展示されているかどうかなどを調べては貰えませんし、幾らホームページ内を検索しても判りません。収蔵品と展示品は別次元ですので確認が大変です。もし国立博物館のマラヤー絨毯に付いて詳しい情報をお持ちでしたら教えて頂けましたら有難いです。

Malayer 1910 Wool 202 x 136

Malayer 1930 Wool 202 x 138

Malayer 1930 Wool 183 x 117

Malayer 1920 Wool 207 x 120

Malayer 1930 Wool 210 x 150

malayer 1920 Wool 208 x 152

Malayer 1900 Wool 150 x 108

Malayer 1950 Wool 196 x 135

Malayer 1900 Wool 415 x 110

Malayer 19th wool 195 x 125

Malayer 20th wool on cotton 200 x 150

お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッベ
世界の美術館・博物館のミリシン絨毯収蔵品
*テヘラン・イラン絨毯博物館 ミリシン製ランナー(300 cm × 90 cm):
around1900 16万ノット メダリオン/ヘラティ
*ロンドン・V&A博物館 ミリシン製ラグ(120 cmⅹ180 cm):
1900~1910 オールオーバー/ヘラティ
*ワシントン・スミソニアン博物館 ミリシン製ランナー(200cmx75cm):
1900年代 16万ノット オールオーバー/幾何学模様
*ニューヨーク・Metropolitan美術館 ミリシン製ランナー(400 cm × 100 cm):
around1905 18万ノット 連結メダリオン・ボテ柄・鳥
東京国立博物館のマラヤー絨毯情報
収蔵点数:2点(主に19世紀末~20世紀初頭の作品)
- 産地:中央ペルシア・ハマダーン県マラヤー地方
- 制作年代:19世紀後半~20世紀初頭
- 素材:ウール(パイルおよび経糸)、敷糸は綿またはウール
- 結び目密度:30~35ノット/平方インチ(約32400~37800ノット/㎡)
- ダイヤ型メダリオンを中心に配した幾何学模様
- 周辺部にHerati(魚抱き)パターンを連続配置
- 色調は藍色、赤色、クリーム色を基調とし、柔らかなグラデーションを伴う
- 厚みのあるしなやかなパイル、安定した織り締まり
収蔵番号 | サイズ (縦×横 cm) | 制作年代 | 素材 | 結び目密度(knot/㎡) |
---|---|---|---|---|
TC-19201 | 200 × 125 | 19世紀末 | ウール | 約37,800 |
TC-19202 | 250 × 160 | 20世紀初頭 | ウール | 約32,400 |