オールドギャッベ

手織り絨毯

オールドギャッベと言う名で販売されているペルシャ絨毯が有ります。
イランの南西に位置するザクロース山脈で遊牧生活を送っていた人々にルーツを持つ素朴な絨毯を総称してギャッベと呼んで居りますが、30年、40年、50年と経年した古いギャッベをオールドギャッベと言う名で呼んで居ります。ザクロス山脈の麓の町シラーズで取引されますのでシラーズと言う地名で呼ばれる場合もありますが、オールドギャッベと同様の性質の物です。デッドストックの場合も有りますが、多くはユーズドにメンテナンスを加えて販売されて居ります。ウール100%の上、熟れて柔らかくなっておりパイルも低く成っている場合が有りますが、現在のギャッベと年代が30年以上ずれているとさすがにデザインも作りもそれなりの違いが有って現行品とは違う面白味を醸し出しています。アンティークでは無いですが、経年した物のみが持つ魅力(味わい)を感じます。近年1970年~1980年代のクラシックカーとまでは言えなく、又そんなに高級でも無い国産車(カローラレビン・サニーやスカイラインやセリカなど)に現行品には無い魅力を感じて人気が高まっているのと似ていますね。

 


お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッべ

*絨毯は作られた場所、取引される処の地名を冠することが慣例ですが、その土地固有のデザインを他の場所にデザイン画を持って織られてもデザイン起源の地名で呼ばれるようになっています。(ギャッベや遊牧民起源のトライバル絨毯は例外で部族名でよばれて居ることが多い。)
ペルシャ絨毯のタブリーズ・カシャン・ナイン・ケルマン・イスファハン・クムなどが地名で呼ばれる典型的な例ですが、現在タブリーズのマヒデザインやクムのシルク絨毯のデザイン・ナインの唐草模様など他の産地にデザイン画を持って行き織られる事が多々有りますが、タブリーズ・クム・ナインとデザイン起源の地名で呼ばれています。イギリスのモリス商会が19世紀の末にロンドン西部で作った絨毯はそんな慣例に倣って地名を取ってハマースミス絨毯と呼んでいます。

 

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