日本では中国製絨毯は緞通と一括りにされてしまいますが、実は天津・北京・上海・青島などの様に産地や成り立ちがペルシャ絨毯の様に様々です。様々な産地の中からウイグル絨毯・チベット絨毯は別にして中国地毯と言えばヤッパリの寧夏Ningxia絨毯を今日は取り上げます。
唐や宋もシルクロードで西アジア・中央アジアとは人や文物の移動が多々有りましたが、モンゴル帝国による元(1271年~1368年)の時代になると多数流入するようになりました。この西域の人々はモンゴル人の下で華北の漢人や南宋出自の南人を支配したり商業活動を行う色目人と呼ばれました。色目人とは西アジア‣中央アジア出身のウイグル人・タングート人・アラブ系・ペルシャ系・トュルク系の人々など多種の人と言う意味です。そのような西域にルーツを持つムスリムの回族と呼ばれる人々が現在の中国各地に土着しています。
中でも回族の人々が多く住む寧夏回族自治区(北は内モンゴル自治区・南は甘粛省)は中国の中北部で黄河沿岸の標高1100m程の地帯で元々牧畜がとても盛んな地域です。
宋代にタングート人の李元昊が西夏王国を築いた寧夏には現在200万人以上の回族がイスラムモスクを中心に暮らしています。首府の銀川市の銀川南関清真大寺と言う名のモスクにはイスラム教国さながらに絨毯が敷き詰められているとの事です。
寧夏の良質なウールで織られたオーソドックスなオリエンタル情緒溢れるデザインの物が多く龍や鳥や犬、花に雲帯・毬状に回転するようなモチーフは欧米人好みかと思います。1700年~1900年のアンティーク品はアンティーク北京絨毯と共に欧米で人気のコレクションアイテムです。
*下記、クリスティーズのオークション結果で寧夏絨毯を検索してみました。ドラゴン・ライオン・唐草・仏教デザイン・欧米人好みのシノワズリ、、、、沢山ヒットしました。
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お使いください!!手織り絨毯
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