インドの平織りは実に種類が豊富です。素材(綿・麻・ウールなど)も織り技術も沢山の種類が有ります。日本の伝統的な染物も含めて織物関連技術の先祖はインドから伝わったものが多いように思います。インド発祥か経由かは又別の問題になりますが、日本の伝統の織り・染めなどは何でも有りそうです。タイ&ダイ(絞り染め)、インディゴブルー(藍染)、イカット織り(絣織り)、カットシャトル織り・パンジャ織り(つづれ織り)やチンディ織り(裂き織り)、と”何でも、あるよ‼ no problem” 状態です。
今日は裂き織り(さきおり)の中でも牛革を使ったインドではレザーチンディラグと言う一寸変わった敷物を紹介します。
裂き織りは日本でも昔は着物などの古着(生地)をテープ状に細く引き裂いて丸めたものを平織りの緯糸に使って少し厚手のファブリックを作るリサイクル技術として地方で行っていた様です。昨今日本では趣味の織物教室の一つとして裂き織りを楽しんでいる方達がいらっしゃいます。インドでも通常は綿生地を使って作りますが、牛革の落としでも作ります。現在もインドのタージマハルで有名なアグラの町の特産品として作られて輸出されています。大きな一枚物の皮革の原反からジャケットや鞄を作る時には切り落とした皮革が必ず出ますので、それを上手に幅6mm位のひも状に細切りにして横糸として使えば牛革製の高級感有る平織の敷物を作ることが出来るのです。皮革の糸を作るのも手機織機で織るのもすべて手仕事ですのでそれは大変手のかかる仕事なのですが、緯糸の皮革材料自体がリサイクルで有るのと手織り産業の発達したインドと言う事もあって他の国では不可能な安価で入手することが出来ます。勿論、無地よりもカットシャトル織りで作った複雑なデザイン程価格は高くなります。
綿やウール製のキリムと違って水洗いなどは出来ませんのでホコリを掃ったり、タオルで表面を拭いて日に干すなどのお手入れ方法ですが、他には無い独自の雰囲気を持ったラグを楽しめます。
*満開の桜も綺麗ですが、ちょうどこれからの3分から6分葉桜位の時期もとても良いですね!!
桜の葉っぱと言えば和菓子の桜餅を思い出してしまいます。東京ではあんこを桜色のクレープ状の餅皮で巻いて塩漬けした桜の葉っぱで覆ってある和菓子を桜餅と言い、別物として蒸したもち米の粒々の触感を絶妙に残した餅であんこをおはぎ状に包み込んだ饅頭を塩漬けした桜の葉で巻いた道明寺と言う名の和菓子が有りますが、どうやらこの道明寺が、関西では所謂、桜餅であるようです。この2つが関東と関西の桜餅の2大勢力の様ですが、その他にも伊豆の長八桜餅、鎌倉のひとひら桜餅、島根県雲南市の緑の桜餅など小さな地域だけで食べられている桜餅もあるようで面白いですね。まるで手織り絨毯の世界の様です。2大勢力はトルコとペルシャで小さな勢力は鎌倉はネパール・チベタンで伊豆や雲南は部族絨毯か?みたいな感じです!!
個人的に桜は満開より葉桜が、桜餅は関東より関西の道明寺桜餅に軍配を挙げたいと思います。
お使いください!!手織り絨毯
フロムギャッベ