- アイルランドで手織り絨毯が作られる様になったのはイギリスで起こったアーツ&クラフツ運動によるところが大きい様です。
アーツ&クラフツ運動は大量の粗悪品を産んだ産業革命から脱皮して中世の手作りへと回帰しようと言う英国ロンドンで始まり各国の美術文化・物作りに大きな影響を与えた美術・工芸運動です。イギリスの手織り絨毯製造も産業革命による機械織り絨毯にとって代わられた状況でしたが、1880年代にアーツ&クラフツ運動の高まりを受けてその先導者でありペルシャ絨毯の信奉者でもあるウイリアム・モリス始めデザイナー達が絨毯をデザインしてイングランドやスコットランドで手織りにて製作する様になりました。
手織り絨毯.ウイリアムモリス,ヨーロッパ絨毯,イラン, イギリス | ペルシャ絨毯 フロムギャッベ - そのような状況の中、1898年にスコットランドの絨毯労働者のアレクサンダー・ モートン氏がアイルランドの北西ドニゴールで手織り絨毯製造を始めたのがアイルランド絨毯の発祥です。
1900年前後には先のアーツ&クラフツ運動に啓発されたデザイナー達の絨毯がドニゴールで手織りされて、現在ドネガルカーペットとして美術館・博物館に収められているC・F・A、ヴォイジーらの絨毯なども生産されましたが、その後製造は縮小し1980年代には廃業に追い込まれます。しかし1990年代の終りにキリーペグスの住民の工場再開の熱意を受けて政府が支援する形で現在工場が再開されて観光資源としても一役買って居ります。
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