先日の祖師ヶ谷大蔵駅近の特設会場で手助け頂いた2年ぶりにお会いしたアリさんからイランの話を片言の日本語と英語の会話で100%正しいかどうか判りませんが色々聞く事が出来ました。
アリさんはテヘランのバザールの2階に店が有る多分お爺さんの代からのペルシャ絨毯バイヤーです。イランは他国産カーペットは輸入できない様でアフガニスタンやパキスタンなど他国の製品以外ならば、何でも即答です。
以前ブログにも書きました①ペルシャ絨毯5大産地に何故ケルマンが入っていないのかと②カラルダシュトなる絨毯産地について尋ねてみました。
手織り絨毯,ペルシャ絨毯,オリエンタルラグ,イラン,ケルマン | ペルシャ絨毯 フロムギャッベ (from-gabbeh.com)
2024・5・04 投稿
日本では昔からペルシャ絨毯5大産地なる言葉が良く使われていますが、本場のイランではその様な言葉は聞いたことは無いし自分の良いと思う産地を5つ挙げるとすれば勿論ケルマンは入るとの事ですが、なんと現在ケルマンは清朝のアヘン中毒の様な状態で危なくてとても絨毯買い付け時では無いとの事でした。来週から仕入れにイランの各産地や展示会を回るそうですが、ケルマンは前回懲りたので今回は✖の様です。
日本で言うペルシャ絨毯5大産地は日本に居るペルシャ絨毯業者が販売の便宜上言い出したのが、広まったのかもしれませんね。
一体誰が言い出したのか~今となっては永遠の謎?です。
手織り,オリエンタル,ペルシャ絨毯,ラグ,ギャッベ,,アバデ | ペルシャ絨毯 フロムギャッベ (from-gabbeh.com)
2023・10・22投稿
カラルダシュトは首都テヘランから北のアルボルズ山脈の裏側(カスピ海側)の小さな山中の絨毯産地でしたが、現在はカスピ海側に抜けるハイウェイが出来て現在はリゾートの町として成り立って居り絨毯は作られていない様です。テヘランからハイウェイを使って車で2~3時間で行けるそうで、東京から行く軽井沢や八ヶ岳の様な避暑地を想像しました。テヘラン辺りの気温は東京とそう変わりないのですが、雨が降らないのが、大きな違いだそうです。その代わりイランは古代(紀元前800年以上)より地下水路カナートが発明され農業の灌漑システムを支えて来たようです。近年ポンプ式の井戸に取って代われていますが、3000年近くペルシャの人々を支えて来た灌漑システムです。話が逸れてしまいましたが、現在カラルダシュトの絨毯はデッドストックか、もしくはとても寒い地域の絨毯らしく厚みが有るので中古市場でも良い状態で少量ながら手に入れることは可能の様です。
イランと日本は経済的に切っても切れない関係であるのにイランと米国の関係から表面上日本はイランへ銀行送金も簡単に行かない状況です。北朝鮮と同じ扱いです。日本の必要とする石油産油国で有り、絨毯の輸入量も日本の景気が悪いと言えどもかなりの量が有る様です。勿論1990年頃と比べれば恐らく10分の1程だそうです。イランにとっても石油は一番の経済の柱ですしペルシャ絨毯も100万人以上が従事する主要輸出産品です。私の知っているイラン人の多くはアメリカ大好きのパーレビ国王時代を懐かしむ人達を親に持つ人が多いのに米大使館人質事件以来いつまでも両国は政治的には難しい様ですね。
現在、エミレーツ航空ドバイ経由でイランまで片道25万円もします(以前の倍)が、アリさんの良い仕入れの旅を祈っています。9月には又日本の様です。又、イランや絨毯の事を色々教えて貰えたらと思います。
お使いください!!手織り絨毯
フロムギャッベ
*色々と話を聞くとイラン社会も変わって来ているようでインフレ社会の中、拝金主義と少子化ばかりが進んでいる様で手仕事のバーファンデ(絨毯の織り手)不足も残念乍ら益々進んで行くのでしょうか?