ビジャー絨毯はいつ頃からかは知りませんが、<鉄の絨毯>と呼ばれています。
作り手側がキャッチフレーズとしてそう呼んだのか?それとも使った人々がそう呼んだのか?
*上記は典型的なビジャーの絨毯ですが、織りが本当に素晴らしいです‼一生物と言う言葉がピッタリです。
イラン西部のクルドの人々が2本の綿の経糸にウールのパイルをトルコ結びして織った丈夫な絨毯です。パイルは密に詰まって切り立って居り毛足は長く、ちょっと触っただけで重みも有り丈夫そうな絨毯だと感じます。六角形のメダリオンを持つヘラティー模様を多く見ますが、バラの花デザインなども見かけます。
<鉄の絨毯>とは硬くて丈夫な事の比喩かと思いますが、イラン北西地域クルディスタン・アゼルバイジャン)の絨毯は概してしっかりと織られていて丈夫です。(サラブ・ザンジャン・アルデビル・サナンダジ・タブリーズ・ヘリズ・ホイ‣・・・・・・全てトルコ結び・ダブルウェフトで丈夫です。)
ではなぜビジャーの絨毯だけが<鉄の絨毯>と呼ばれるのかな?と思います。
ウールパイルの絨毯でもパイルを結びつける経糸とパイルを挟んで締め付ける緯糸に綿を使うと出来上がりは固くなります。北西の他の産地も経糸緯糸共に主に綿を使いますし古くはビジャーの絨毯の下糸はウールだった様ですし、そんな理由で鉄の絨毯と呼ばれるのでは無いと思います。他の産地と違う丈夫な質のウールを使ってウール素材自体が傷まないとか特別に緯糸を強く締め付ける事が出来る叩き道具を使うとか何か独特の手段が有るのかな?とも一寸思ってしまいます。緯糸を水に濡らして織ると固く織れるいう話も聞いた事が有りますが信じられません?本当に良く判りません。
もしかするとただ単に昔からクルドの人々は絨毯を織るのが大好きで丁寧に上手に織っていたので結果<鉄の絨毯>と呼ばれる程の評価を得るように様になったのかもしれないですね。
<好きこそ物の上手なれ>でしょうか?
詳しくは本当に謎です。
謎の絨毯ビジャーですがとても丈夫な絨毯で有る事は誰もが認める間違いない事ですので欧米の様に土足で使う時には最適です。
お使い下さい!!手織り絨毯
フロムギャッベ